SAKI smt 2d葵機 BF-TristarⅡ

SAKI BF-TristarⅡは、SAKIが発売した新世代の2D自動光学検査システム（AOI）で、高精度PCBアセンブリ検査向けに設計されています。本装置は3台のカメラを搭載したシステムアーキテクチャを採用し、マルチスペクトル照明技術を組み合わせることで、SMT部品の全方位検査を実現し、検査精度と効率を大幅に向上させます。

2. 動作原理

2.1 光学撮像システム

3組の高解像度CCDカメラを使用して、異なる角度（通常は0°、30°、60°）からの画像を同時に撮影します。

各カメラには、複数の波長（赤色光、青色光、白色光など）を組み合わせることができる独立した調整可能な LED 光源システムが装備されています。

マルチアングルイメージングにより検出の死角をなくし、複雑なコンポーネント（BGA、QFNなど）の検出信頼性を向上します。

2.2 画像処理フロー

画像取得：3台のカメラ同期撮影

画像前処理: 自動ホワイトバランス、シャドウ補正、ノイズ除去

特徴抽出: エッジ検出、グレースケール分析、パターンマッチング

欠陥判定：ルールとAIアルゴリズムに基づくインテリジェントな分類

結果出力：NGマーク、MESへデータアップロード

3. 技術仕様

プロジェクトパラメータ

検出精度 最小検出部品0201、はんだ接合部検出精度±15μm

検出速度 最大0.05秒/検出点（理論値）

基板サイズ 最大510×460mm（標準タイプ）

カメラシステム 3×5メガピクセルCCD、フレームレート30fps

光源システム マルチカラーLEDコンビネーション光源（赤/青/白/赤外線）

繰り返し精度±5μm

通信インターフェース SECS/GEM、TCP/IP、RS-232

4. コア機能

4.1 3台のカメラによる協調検出

0°カメラ: コンポーネント本体とロゴを検出

30°カメラ：はんだ接合部の輪郭を検出

60°カメラ：はんだ接合部の表面状態を検出

3視点データ融合により、単一視点検出の盲点を排除

4.2 インテリジェント検出アルゴリズム

ディープラーニングモデル: OK/NGサンプルの特徴を自動学習

動的閾値調整：プロセスの変化に応じてパラメータを自動的に最適化

仮想測定: 画像を通じて部品の高さや体積などの3Dパラメータを計算します

4.3 効率的な生産適応

デュアルトラック設計：検出と上部ボードと下部ボードの同時実行

クイックラインチェンジ：プログラム切り替え時間<30秒

インテリジェントな再検査：疑わしいポイントを自動的にマークし、手動による再検査を削減します。

5.使用上の注意

5.1 環境要件

温度: 20±5℃

湿度: 40～70%RH

振動: <0.5G

照明: 直射日光を避ける

5.2 動作仕様

電源投入プロセス:

10分間ウォームアップ

自動キャリブレーションを実行する

光源の均一性を確認する

日常点検：

検査の安定性を確認するために2時間ごとにサンプリングする

キャリア位置決めピンを定期的に清掃する

プログラム管理:

新しいモデルには標準検査ライブラリを確立する必要がある

プログラムパラメータを定期的にバックアップする

6. よくあるエラーと対処法

エラーコード 障害の説明 解決策

E101 カメラ通信タイムアウト 1. カメラ接続ケーブルを確認してください

2. カメラの電源を再起動します

E205 光源異常 1. LED駆動電源を確認してください

2. 故障したLEDモジュールを交換する

E307 モーションコントロールエラー 1.サーボドライブを確認してください

2.ガイドレールを清掃する

E412 画像処理タイムアウト 1. 検査パラメータを最適化してください

2. ソフトウェアバージョンをアップグレードする

E503 データ通信中断 1. ネットワーク接続を確認してください

2. 通信サービスを再起動する

7. メンテナンス方法

7.1 日常のメンテナンス

毎日：

光学窓を清掃する（専用のクリーニングキットを使用）

空気源圧力を確認する（該当する場合）

コンベアベルトの張力を確認する

毎週:

光源の強度を調整する

クリーンなリニアガイド

システムパラメータのバックアップ

7.2 定期メンテナンス

月次:

フィルターコットンを交換する

カメラのフォーカスを確認する

機械部品に潤滑油を注ぐ

四半期ごと:

光学系の徹底的な校正

古くなったLEDモジュールを交換する

電気系統の絶縁を確認する

7.3 年間メンテナンス

メーカーエンジニアによる実施:

光学系の完全な校正

機械構造精度検出

制御システムのファームウェアのアップグレード

8. 技術的利点のまとめ

検出能力：3台のカメラシステムにより、死角ゼロの検出を実現

検出精度: サブピクセル解析アルゴリズム

検出効率: 並列処理アーキテクチャによりスループットが向上

適応性: インテリジェントなアルゴリズムがプロセスの変動に適応します

スケーラビリティ: 3D検出システムとのオンライン接続をサポート

9. アプリケーションの提案

高密度ボード：SPIでの使用を推奨

フレキシブル基板：専用キャリアが必要

車載電子機器：試験基準の改善が推奨される

家電製品：テスト速度を最適化できる